【フランスで働く】新型コロナウィルスに対する職場の対応で感心したこと

こんにちは、ねこうんこです(^_^)

 

新型コロナウィルスによる影響でフランスでも3月半ばに入り学校が一斉休校、各会社でも業務時間や人員配置の再編成を迫られています。

 

また業務用PCを持ち帰りテレワークに切り替えるようアナウンスが入る会社も多いです。

 

学校、家庭、労働の現場が色々と混乱気味ですが、今回はねこうんこの働いているフランスの会社(IT企業)で新型コロナウィルスへの対応で個人的に感心したことを書きたいと思います!

 

 

プロジェクトマネージャーが小さい子供を持つ親一人一人に丁寧に対応

 

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職場では3月半ばから正式に「労働の現場でのウィルス警戒態勢が解けない限り、月~金曜日まで無期限テレワークの義務づけ」が発表されました。

 

実はテレワークに関しては、多くの会社でフランスではすでに2019年12月にパリの交通公団による長期の大規模ストライキですでに実践されています。

 

いいのか悪いのか、職場の同僚間でも「あの時の大混乱と比べれば比較的落ち着いていて全然マシだ・・」という認識です。

 

なんせストライキの時は公立保育園や学校の臨時休校、パリ交通機関の大混乱、それに伴う対応とストレス、業種によっては売り上げの大幅な低迷などなど・・数えきれないほどの影響と被害を被ってきましたから・・

 

まさに、あの時のストの状況は今の体制の予行練習だったのでは・・と思わされるようなデジャブ感をひしひしと感じます。嬉しくはないですが。

 

 

さて、ねこうんこが職場で感心したことの一つにプロジェクトマネージャーがチーム内の小さいお子さんを持つ家庭の方たちと、保育園や学校の休校による影響はないかどうかを一人一人と話をして対応していたことです。

 

ちなみにねこうんこのいる開発チーム(6名)はねこうんこ以外は全員30代前半の男性、10歳未満の子供を含む1~4児のお父ちゃん方です。そして彼らのパートナーもほぼ全員フルタイムで働いています。

 

次の週から保育園や学校が休みになるため、日々の生活で学校の送り迎えや食事の準備などなどパートナーと子育て分担していた彼らは、子供の面倒を見る時間配分のバランスの曜日別の見直しと調整を必然的に迫られています。

 

テレワークは確かにとても便利ですが、自宅で子供の面倒を見ながら同時に仕事もきちんとするというのは種類の違うタスクを同時進行でこなさないといけないようなもので、人によっては相当負担がかかると思います。

 

この状況を事前にくみ取って、各自の生産性と家庭環境にひびかないように個別に家庭の連携体制を聞き出して仕事内容とスケジュール調整するマネージャーの対応の早さは素晴らしいと思いました。

 

 

ところで、もしかしたらひと昔の前の日本で同じような状況に陥ったら、上司は「君んとこは嫁さんが子供の面倒全部見れるからだいじょうだよねー」で完全に話が終わってしまっていたかもしれません。

 

その点フランスは、結婚せずに子供のいる家庭、外国人同士の家庭、片親の家庭などなど、家族形態に恐ろしいほどのバリエーションがあるため(笑)、画一的な対応は相当難しいですし、そんなことをすればすぐに非難が飛んできます。

 

このような個別対応はある意味必然かもしれませんが、少し目からうろこが落ちる気分でした(笑)

 

 

差別発言になりそうな単語の使用は同僚同士で直接注意

 

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やはり職場でも主な話題は新型コロナウィルス関係。

 

どの地域にウィルスが広がっているか、携帯用除菌ジェルやマスクがスーパーや薬局で売り切れていること、どこの会社で被害が出たのか、スーパーでパスタが急に売り切れたなどなど・・

 

良くも悪くも、今のところはある意味共通の話題としての役割を果たしているのかなと思います。

 

そこで出てくるのが、ニュースや記事などで見かける単語です。

職場では約半数が外国人のため、彼らが意図せずにメディアで流れるような差別的な単語(フランス語)を使ってしまって注意を受ける場面も見かけました。もちろんフランス人の間でも。

 

例えば当初、武漢のニュースが流れ始めた時「中国のウィルス」と呼んで軽く注意を受けた人がいました。パリには中国人も多く、また中国ルーツの血縁者がいるフランスの人も多いです。センシティブなものですが、差別につながる可能性を考慮してのことだと思います。

 

また、メディアや雑誌で流れた行き過ぎたジョーク「コロナ・ピザ」「黄色いウィルス(アジア人の肌は黄色いという認識のため)」なども、話題作りとしてはあまりに行き過ぎた表現で、十代の子供を持つ同僚は「こんな単語は学校などで絶対に使わせない」と教育の視点でかなり配慮していました。

 

なにかによるカテゴライズは簡単ですが、このような単語を使うことは常識があれば「差別的」と見なされるのだなと学びました。とくにメディアが流すフレーズや単語は注目を集めるためにひどく誇張されているものが混じっているので、注意が必要です。

 

また、「これは差別的だから使わないほうがいいよ」とすぐに注意してくれるのは、発言側もなぜ注意されたのか考えるいい機会になりますし、ありがたいと思います。

 

ところで余談ですが日本にいた時、ある50代くらいの女性が、母親が日本人・父親がヨーロッパ出身の家庭のお子さんを「あーあの子は"合いの子"よねー」と堂々と発言していたのを聞いて、「この人は一度も注意を受けたことがなかったのか・・?それとも年代のせい?」とかなり驚いたことがあります・・。

 

 

(おまけ)場を和ませるためのおやじギャグ

 

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最後に、職場で次の週から始まるテレワークの詳細説明をしていたマネージャーが、場の空気を和ませるため、

 

「いいですか。もし各自パソコンに接続等の問題が起きたら、

Peer to peer(英語:ピアツーピア)でまずは連絡を取りやすい同僚に一対一で連絡を取ること!

あ、そう、これは Pire des pires(フランス語:最悪中の最悪)ではないから大丈夫!」

 

と英語の発音とフランス語の発音が似ているフレーズでまじめな話の最中に急におやじギャグをかまして笑いをとったのはちょっと衝撃的でした(笑)

 

つくづくフランスの人って本当に冗談や洒落が好きだなーと思います。

 

これからフランス語を勉強する、している人は、フランス語ならではの洒落やおやじギャグも一緒に学ぶと、とても楽しいかもしれません(笑)

 

それではまたー